糸島れもんについて

地産地消でしか味わえない幻のレモン。
その鮮烈な香りに魅了された男たち。

レモンと言えば、黄色い果実をイメージされる方がほとんどではないでしょうか。でも、それは果皮が緑色のうちに収穫されたレモンが、海外から船便で何週間もかけて運ばれる間に黄色くなっているだけ。90%近くを輸入に頼る日本では、さわやかな酸味と香りが特徴的なグリーンレモンを味わう機会がほとんどありません。この希少な国産レモンを自分たちの手でつくり、それぞれの店舗でお客様に提供したい。そんな思いを持った創業メンバーふたりと、地域農業の行く末に疑問を抱いていたベテラン農家の思惑が合致し、糸島れもんは誕生しました。

【下登昌臣】株式会社糸島れもん代表取締役。福岡市内に『酒場 氷炭』と『炉端 氷炭』の2店舗を展開。現役バリバリの料理人だった十数年前、アドバイザーを務める吉村氏の野菜に惚れ込み、幾度も訪問を重ねることで提携にまで漕ぎ着けた。現在まで続くその縁が、糸島れもん誕生のきっかけとなる。

【阿南文平】薬院駅近くに佇む古民家の2階、まさに大人の隠れ家のような『Bar 文月』店主。その古民家の1階が、代表の営む『炉端 氷炭』となっている。同じ屋根の下で仕事をするようになり、対話を繰り返すうちに自然と「おたがいのやりたいこと」が糸島れもんへと収束していったのかもしれない。

【吉村芳則】農業経験がなかったふたりを、全面的にバックアップする糸島れもんのアドバイザー。農家の高齢化によって増加した耕作放棄地の再生利用など、糸島農業が抱える問題を解決するべく、このプロジェクトに参画。長年にわたり培ってきた農業の経験と知識を惜しみなく伝授している。

今から思えば、軽い思いつきから始まったことかもしれません。『Bar 文月』でウイスキーグラスを傾けながら阿南君と話したり、吉村さんの畑仕事を手伝いながら、何気なくレモンのつくり方を訪ねてみたり。そんなことをしているうちに、だんだんとみんなが本気になっていった。だから、最初は遊びの延長みたいなもの。でも、大人たちが本気になるような「遊び」にこそ、モノづくりの本質はあるのではないでしょうか。それは、損得勘定からスタートするものではないから。自分たちが納得できるまで、ただひたすらにクオリティを追求するから。そして、およそ5年の歳月を経て、ようやく安定した収量を確保できるようになりました。日が暮れてただひとり、自問自答してみても、満足のいくものができたと思います。ただし、ここで終わってしまえばただの自己満足。今後は、このレモンを糸島を代表するブランドに育てることで、地域社会へと貢献していきたい。それが、私たちが次に始める「大人の遊び」です。
<代表取締役/下登昌臣>

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